大分県といえば別府や湯布院などの温泉地がまず思い浮かびますが、実は個性豊かな銘菓がそろう「お菓子の宝庫」でもあります。 郷土色あふれる素朴な和菓子から、南蛮文化や県産柑橘を取り入れた洋菓子まで、多彩な味わいに出会えるのが大分のお菓子の魅力です。
やせうま──素朴な甘さに心ほぐれる郷土菓子

大分の郷土菓子としてまず挙がるのが「やせうま」です。 小麦粉をこねて伸ばした生地を短冊状に切って茹で、きな粉と砂糖をまぶして食べる素朴なお菓子で、古くから家庭のおやつとして親しまれてきました。
名前の由来としてよく知られているのが、平安時代に京都から豊後へ向かう道中の若君と乳母「八瀬(やせ)」の伝承です。 乳母が小麦粉のおやつを作って与えたところ、若君が「やせ、うまうま」とねだったことから「やせうま」と呼ばれるようになったといわれています(諸説あり)。 由布市挾間町・妙蓮寺周辺は「やせうま発祥の地」として知られ、お盆の行事などで今も手作りのやせうまが供される風習が残っています。
近年は、家庭料理としてだけでなく、乾麺型などの「豊後銘菓やせうま」といった土産商品も展開されており、大分を代表する郷土菓子として県内外の人に楽しまれています。
ざびえる──南蛮文化が薫る洋風銘菓

大分を代表する洋風銘菓として知られるのが「ざびえる」です。 バターが効いたビスケット風の生地で、和風の白餡またはラム酒に漬けた刻みレーズン入り餡を包んだ和洋折衷の焼き菓子で、「南蛮菓」として長く親しまれています。
名前の由来は、16世紀に豊後国(現在の大分県)を訪れた宣教師フランシスコ・ザビエルです。 当時の領主・大友宗麟の庇護を受けてキリスト教の布教や学校・病院の建設に尽力し、大分の地に南蛮文化の花を咲かせた功績をたたえて生まれたお菓子とされています。
「ざびえる」は1962年に大分市の菓子店「長久堂」が発売し、大分土産の定番として広く知られるようになりましたが、製造元の経営破綻により一度は生産が途絶えました。 その後、復活を望む多くの声に応える形で、元従業員らが「ざびえる本舗」を設立し、2001年に製造が再開されています。 現在は、大分市に本社を置く「ざびえる本舗」が、「銀」(白餡)と「金」(ラムレーズン入り餡)の2種類を中心とした商品を展開し、県内外のファンに愛されています。
商品概要(2026年2月現在)
| 項目 | 内容 |
| 商品名 | ざびえる |
| 種類 | 白あん / ラムレーズン入り |
| 内容量 | 5個入 / 8個入 / 12個入 / 15個入 / 20個入 など |
| 参考価格(税込) | 5個入:約800円前後 8個入:約1,300円前後 12個入:約2,000円前後 ※販売店により異なります |
| 原材料例 | 白生あん、小麦粉、砂糖、バター、卵、ラムレーズン 等 |
| 賞味期限 | 製造日より約30日(商品記載) |
| 製造元 | ざびえる本舗 |
| 所在地 | 大分県大分市 |
参考リンク
公式サイト
https://www.zabieru.co.jp
荒城の月──竹田の名曲に想いを馳せて

竹田市の銘菓「荒城の月」は、作曲家・滝廉太郎の名曲『荒城の月』にちなんで生まれたお菓子です。 滝廉太郎が幼少期を過ごした竹田の町と、曲の着想源とされる岡城跡に由来する銘菓として、地元で親しまれています。
しっとりとしたカステラ風の生地で白あんを包んだやさしい甘さが特徴で、口に含むとほろりとほどけるような食感が楽しめます。 竹田市内の和菓子店を中心に製造されており、岡城跡や滝廉太郎記念館を訪れる観光客がお土産に手に取ることも多い一品です。 歴史情緒あふれる城下町を散策したあとに味わうと、曲の情景と重なるような余韻を味わえます。
商品概要(2026年2月現在)
| 項目 | 内容 |
| 商品名 | 荒城の月 |
| 種類 | 白あん入り(定番) |
| 内容量 | 6個入 / 10個入 / 15個入 など |
| 参考価格(税込) | 6個入:約900円〜1,000円前後 10個入:約1,500円前後 ※販売店により異なります |
| 原材料例 | 白あん、卵、小麦粉、砂糖、水あめ 等 |
| 賞味期限 | 製造日より約20日〜30日(商品記載) |
| 製造元 | 但馬屋老舗 |
| 所在地 | 大分県竹田市 |
参考リンク
但馬屋老舗 公式サイト
https://www.tajimaya-roho.co.jp
豊の国銘菓 カボスブッセ うすきの香り──大分の代表的柑橘”カボス”を使った上品な洋菓子

「豊の国銘菓 カボスブッセ うすきの香り」は、大分県臼杵市で地元の食材を大切にする有限会社かぼす工房(〒875-0041 大分県臼杵市大字臼杵627)が手掛ける洋菓子です。 大分県産の完熟黄かぼすを使ったジャムを、アーモンドプードルと卵白で仕上げたふんわりとしたブッセ生地ではさみ、かぼすならではの爽やかな香りとやわらかな酸味を閉じ込めています。
商品によっては、添加物・着色料・保存料を使わないことをうたったタイプもあり、素材の風味を大切にしたやさしい味わいが特徴です。 日本茶はもちろん、コーヒーや紅茶にもよく合い、世代を問わず楽しめるお土産・贈答用スイーツとして人気があります。 かぼすの産地として知られる臼杵ならではの銘菓として、大分らしい香り高い美味しさを一口で味わえる一品です。
通販サイトなどでは、1個×3袋セットや6袋入り、10袋入りなど、さまざまな詰め合わせが販売されており、個包装で配りやすいのも魅力です(セット内容や価格は販売店・時期により変動)。
商品概要(2026年2月現在)
| 項目 | 内容 |
| 商品名 | 豊の国銘菓 カボスブッセ うすきの香り |
| 内容量 | 1袋(約40g) × 3袋 / 6袋 / 10袋 |
| 参考価格(税込) | 3袋入り:約1,250円前後(送料別) 6袋入り:約2,110円前後 10袋入り:約3,910円前後 |
| 原材料例 | 卵白、粉糖、アーモンドプードル、小麦粉、上白糖、かぼすジャム(大分県産) |
| 賞味期限 | パッケージ記載(製造より約40日程度) |
| 特徴 | 有機栽培完熟かぼすジャムをアーモンド風味のブッセ生地で包んだ洋菓子。着色料・保存料不使用で風味が豊か。 |
| 製造元 | 有限会社かぼす工房 (大分県臼杵市) |
| 購入方法 | 土産物店・道の駅・通販(楽天/Yahoo!など) |
参考リンク
- Yahoo!ショッピング:3袋入り
https://store.shopping.yahoo.co.jp/cosmebox/j4571188100128s3.html - Yahoo!ショッピング:10袋入り
https://store.shopping.yahoo.co.jp/onsenken-oita/j4571188100142.html - 6袋入り(例・LINEブランドカタログ)
https://ec.line.me/foods/dessert_snack_bread/product/6643668034/
関あじ・関さば最中──海の幸をお菓子に

大分市佐賀関といえば、全国的にも有名なブランド魚「関あじ」「関さば」の産地です。 この名を冠した「関あじ最中」「関さば最中」は、佐賀関の老舗和菓子店「御菓子司 高橋水月堂」(明治39年創業)が手掛ける銘菓で、魚の姿をかたどった最中の皮に餡を詰めたユニークなお菓子です。
関あじ最中は、小ぶりな魚型の最中に、なめらかなこし餡を詰めた一口サイズの和菓子です。 関さば最中は、一回り大きい最中の中に羽二重餅入りの餡などを詰めた、食べ応えのある仕立てが特徴とされています。 香ばしい最中の皮と控えめな甘さの餡のバランスが良く、「見た目の楽しさ」と「老舗の味」を併せ持つ佐賀関らしい土産菓子として人気があります。
関あじ・関さば最中の詰め合わせは、大分市や佐賀関周辺の店舗に加え、一部オンラインショップや物産系ECサイトでも購入可能です。 詰め合わせの個数や価格、取り扱い商品は販売店ごとに異なるため、購入の際は最新の情報を確認すると安心です。
商品概要(2026年2月現在)
| 項目 | 内容 |
| 商品名 | 関あじ最中 / 関さば最中 |
| 内容量 | 単品・詰合せ(例:7個 / 10個 / 5個 等) |
| 参考価格(税込) | 関あじ最中:約125円前後 / 関さば最中:約250円前後(単品) 「関あじ・関さば最中詰合せ(7個)」:約1,814円(税込) 「10個入」:約2,700円(税込) |
| あんの種類 | 関あじ最中:こしあん 関さば最中:粒あん+羽二重餅入り |
| 賞味期限 | 関あじ最中:約18日/関さば最中:約14日(商品記載目安) |
| 特徴 | 佐賀関のブランド魚「関あじ・関さば」をモチーフにした最中。香ばしい皮と上品な餡でお土産に人気。 |
| 製造元 | 御菓子司 高橋水月堂 (大分県大分市佐賀関) |
| 購入方法 | 高橋水月堂本店、土産物店、百貨店オンライン、通販など |
参考リンク
- 詰合せ 7個入(例・トキハオンライン)
https://www.tokiwa-portal.com/shop/g/g942936/ - 詰合せ 10個入(例・トキハオンライン)
https://www.tokiwa-portal.com/shop/g/g942944/ - 商品解説(定番紹介ページ)
https://www.o-miyageya.com/area/p-oita/sekiazimonaka.html
まとめ

やせうまのような家庭に根づいた郷土菓子から、南蛮文化や歴史上の人物にちなんだざびえる・荒城の月、そしてかぼすや関あじ・関さばといった特産物を生かした銘菓まで、大分のお菓子は実に多彩です。 それぞれの味の背景には、土地の歴史や自然、人々の暮らしが息づいており、一つひとつが大分という土地を物語る小さな「文化のかけら」といえます。
温泉でゆったりとくつろいだあと、地元のお菓子でほっと一息つく時間も、大分旅行の大きな楽しみのひとつです。 大分を訪れた際には、老舗の和菓子店や道の駅、空港の売店などを巡りながら、自分だけの「お気に入りの大分銘菓」を探してみてください。




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